ヌメ革の傷のこと、味わい深さのこと
ヌメ革が届きました。タンニンなめし、ピット槽なめしのとても良い革です。そして写真の真ん中あたり、蚊にでも咬まれたのか、傷のあったカサブタの跡のようなものがあります。
良い革というと傷ひとつない革のようなイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。実際は、どんな革だとしても生き物が生きた証なので、何かしら傷やシワなどが存在します。
ホクロだってありますし、お腹や脇の辺りはたるんでプクッとしていたり、シワが多かったりします。僕らと一緒ですね。笑
こちらは脚の辺りです。
さらにアップしてみると、こんな感じ。当たり前の話ですが、この牛も同じように生きていて、この脚で牧場を歩き回ったり、草を食べたりしていたんですよね。
革を裁断するときは自然とそんなことを考えてしまうのですが、白ヌメ革だと尚更その実感が湧いてきます。
自然からの恵み、命を宿していた素材、大切に扱わせていただかないとな、と背筋が伸びる思いです。