TOiROの革のものづくり

TOiRO トイロ は「十人十色に育つ革の道具」をコンセプトに、革バッグ、革小物のものづくりをしています。

ヌメ革の傷のこと、味わい深さのこと

f:id:toiro-leather:20160820223128j:plain 

ヌメ革が届きました。タンニンなめし、ピット槽なめしのとても良い革です。そして写真の真ん中あたり、蚊にでも咬まれたのか、傷のあったカサブタの跡のようなものがあります。

良い革というと傷ひとつない革のようなイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。実際は、どんな革だとしても生き物が生きた証なので、何かしら傷やシワなどが存在します。

 ホクロだってありますし、お腹や脇の辺りはたるんでプクッとしていたり、シワが多かったりします。僕らと一緒ですね。笑

 

f:id:toiro-leather:20160820223151j:plain 

こちらは脚の辺りです。

 

f:id:toiro-leather:20160820223205j:plain

 

さらにアップしてみると、こんな感じ。当たり前の話ですが、この牛も同じように生きていて、この脚で牧場を歩き回ったり、草を食べたりしていたんですよね。

革を裁断するときは自然とそんなことを考えてしまうのですが、白ヌメ革だと尚更その実感が湧いてきます。

自然からの恵み、命を宿していた素材、大切に扱わせていただかないとな、と背筋が伸びる思いです。